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暑さ寒さも此岸まで [風景]

彼岸(ひがん)とは、春分と秋分を中日として、前後3日を合わせた7日の期間。
つまり年間14日あることになります。
春分と秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈む太陽を礼拝したのが始まりのようです。きっと農業をする時に大切な日だったのかもしれません。

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↑東大路五条の交差点。清水寺に行くのもこの交差点です。これからのお彼岸、桜のシーズンは最悪の状態。駐車場はバカ高いしね。

日本では、それが仏教と結びついた。
人間は亡くなると彼岸(ひがん)つまり、西方浄土に行く。
だからそちらを拝むことは、先に旅だった先祖を拝むというもの。
先祖を拝むことで、自分が彼岸に行った時、いい場所、つまり極楽浄土に行きたいということかな・・・。
このあたりから仏教色がでてくる。
7日ある内、中日は先祖を礼拝し、残り6日は「六波羅蜜」をするというのです。
一年に12日だけ六波羅蜜というのもねぇ・・・。

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↑大谷本廟

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↑我が家は大谷本廟の北隣なんです。山を登ると清水寺。こういうお墓の間を通って清水寺の茶店にでることもできます。観光客にはちょっと無理かな・・・。

六波羅蜜?
聞いたことがあるでしょう。
六波羅蜜寺に行くことじゃないです。

1.布施波羅蜜
見返りをもとめず、「他者にモノを与える」「身体をつかって奉仕する」「いい考えを伝える」

2.持戒波羅蜜
布施をしても、決して驕らず謙虚でいること。

3.忍辱波羅蜜
歯を食いしばって耐えるのではなく、寛容さを持ち、前向きに考え、未来に備えるという感じかな。

4.精進波羅蜜
「持戒」「忍辱」を一時的なものでなく、継続させること。

5.禅定波羅蜜
脳波でいうと常に「シータ波」「デルタ波」の状態をたもつこと。座ってジッとしている時だけではなく、しゃべっていても、運動している時も。

6.智慧波羅蜜
考えないこと。観じること。知識を左脳的に集めるだけではPCでもできる。知識を全身で消化し、実践してみて知恵にする。その知恵を発酵(?)させてはじめて智慧となる。この発酵が難しい。自然や宇宙と交流する必要があるからだ。

説明するもの難しいけど、実行するのはもっともっと難しい。
ようするに、暴れ狂う自我をいかにして制御するかということですね。
いまの此岸(しがん、つまりこの世)をみていると自我のままに行動している人があまりにも多すぎる。

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↑今西軒おはぎ

この六波羅蜜、彼岸に行ってしまったら、できない作業なんですよ。
此岸・・・つまり肉体をもっていないと実行できない。
だからタイトルが「暑さ寒さも此岸まで」なんです。
わかります?
以前は「暑さ寒さも胃癌まで」と言ったものですが、最近治癒率があがったからそうでもないですね。

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↑松屋おはぎ

墓参りをしたり、おはぎ(ぼたもち)を食べている場合じゃないですよ。

和菓子

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  • 作者: 中村 肇
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2013/01/26
  • メディア: 単行本


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Twitter→@kyo_otoko
タグ:風景 京都
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ねびれ親爺

六波羅蜜非常に勉強になります。今西軒おはぎ、松屋おはぎそれぞれ衣裳がことなりますが、どちらも美味しそうです。餡子好きの私にはたまらないですね。



by ねびれ親爺 (2013-03-18 07:01) 

京男

> ねびれ親爺さん、こんばんは。
六波羅蜜はかなり独断的解釈です。参考にしてください。
京都では、今西軒のが一番かも。松屋のは大きさでビックリしますよ。松屋のは一晩冷蔵庫でしめると美味しくなるタイプです。
by 京男 (2013-03-18 20:05) 

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