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山椒愛ス [甘味その他]

京都人は、山椒を好む。
まあ、すべての京都人に聞いた訳じゃないから自分だけなのかも・・・。
なんて思っていた。
山椒は、古くから日本の香辛料として活用されている。
縄文時代の遺跡からも山椒は発見されているし、『魏志倭人伝』にも倭の国には山椒が自生しているという記述がある。
極端な話し、昔は塩と山椒ですべての食材を食べていた。

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山椒は、日本全国にあります。
関東でも鰻や泥鰌、筍の季節に木の芽や山椒粉を用いられる。
でも京都人のように色々な料理には使われていない。
そのことに京都人は気付いていないかも。
当たり前なんです。
うどん屋さんに行って山椒の粉がないとちょっと腹が立つ。
高級なうどんや蕎麦の店で七味や山椒がSBの瓶だったりするとガッカリする。
自分がそうだから皆そうだと思っていた。
ところが意外に気にしないようですね。

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↑和久傳「山椒アイス」

京都市内は「冬は底冷え、夏は蒸し暑い」。
最近は、ヒートアイランド現象で冬、それほど寒くない。
私の小さい頃は、それはそれは寒かった。
北海道の人が京都で住んみ「寒すぎる」と言っていたのを思い出す。
そういう高温多湿の土地に長年住んでいる京都人は、食べ物に工夫したのかも。
それが山椒なのかも。
悪くなった素材をなんとか食べられるようにしていた。
京料理なるモノは、悪い素材をいかにして食べるかを工夫した。
それが料理のはじまりなんだと思う。
器や料理名も工夫した。
京料理って薄味だと思われているけど、そうではない。ほんとうは濃くがある味なんです。濃いという意味ではないですよ。奥行きのある味なんです。薄味が京料理と勘違いしている調理人が結構います。でも最近それが当たり前になりつつあるのは残念なことです。

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閑話休題、話しを元に戻します。
山椒って爽やかだと思いませんか?京都人はきっと爽やかだと感じているかも。
柑橘系ですよね。中国の調味料の花椒(ほわじゃん)も油で炒めると爽やかな柑橘系の香りがする。
鰻のような泥臭い食べ物でも山椒粉や実山椒を添えれば、爽やかな印象になる。
中高年のおやじに山椒をそえれば、喰えるかもね。
この爽やかさが高温多湿の京都盆地の住民に支持されてきた所以なんでしょう。
ところが他府県では、それが忘れられている。
近年の味覚の幼児化すると山椒や山葵は、嫌いなものになってきている。
これは、将来ゆゆしき問題に発展するだろう。

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↑濃厚なミルクと山椒の味がギリギリのバランスをとっている。で、ちょっと痺れる。不思議な味でした。

本日の前半の写真は、山椒アイス。
珍しいと思いませんか?
食べると甘さと共にかすかに痺れ感がある。
子供は食べられないだろうな。
それでいいのです。
1,300円もするものをションベン臭いガキに食べさす必要ないのです。
子供を大切にするのはわかります。でも猫かわいがりするだけでは、だめな大人になります。辛抱するということ、場所をわきまえるということなんかは、躾けないといけません。

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↑紫野源水「青梅」
形が赤ちゃんのお尻みたいでかわいいですね。

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↑外郎、白小豆粒あん

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