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「ケ」飯 [風景]

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↑これは、ケムシ。ケメシではないか。自分でボケテ、つっこむのは悲しい・・・。

「ケ」とは、民俗学でいう「ハレ」と「ケ」の「ケ」です。
ハレの語源は「晴れ」です。「晴れの舞台」(=生涯に一度ほどの大事な場面)、「晴れ着」(=折り目・節目の儀礼で着用する衣服)などの言い回しで使います。
「ハレ」に対し「ケ」は、「ケ着」つまり普段着というような意味で使っていた。
最近、あまり使いませんね。

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天気の「晴れ」って普通に使っていますよね。でも江戸時代まで遡ると、長雨が続いた後に天気が回復し、晴れ間がさしたような節目に当たる日についてのみ「晴れ」と記した記録があるのです。

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晴れ着といえば結婚式の晴れ着が思い浮かぶ。でも最近は、生涯に一度ほどの大事な場面ではなくなってきていますね。
昔は、百貨店に行く時やホテルに行くような時は「晴れ着」を着ていったものです。最近、毎日にように百貨店に行くけど・・・「ケ着」のどん底のような状態の人が多い。かく言う私もそうですけど。

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昔は、お正月といえば、みなさん、それなりに晴れ着を着て親戚や初詣に行ってものです。食べるものもお節料理だった。
私は、小さい時からお節料理が苦手だったな。卵かカマボコぐらいしか食べなかった。お雑煮も苦手だったな。
服装もいい加減だった。でも私の20歳代は、バブルの頃だったから、タキシードを着てパーティーが多かった。女性も毛皮と「プワゾン」の香り・・・。最近の若い世代は、その点では可哀想ですね。

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↑鐘園亭泉涌寺店「糖醋鶏塊定食(鶏の甘酢)」750円

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↑これは、私にとって「ケ」飯なんです。

話しが逸れて行きそう。
最近、「ハレ」と「ケ」の概念が曖昧になってきたかも。
いいことなんだろうか?
昔は、「旗日」がありましたね。京都市以外では、どうかわかりませんが、学校の行事で紅白饅頭が配られた。いまは、ないですね。
教師だって神聖な職業でもなくなった。聖と俗が曖昧模糊としている。上下左右のケジメが無くなった。
結婚式や葬式も簡素化されてきた。宗教的な概念が教育によって崩されてしまった。

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↑カレーうどんやパスタなんて家で食べるものだと思っている。

その癖、仏像巡りやパワースポット巡りが相変わらず流行っている。
一時期ほどではないけど、占いだって健在かな?
これからの日本、どうなって行くのでしょう?
まあ、先の事を心配しても無意味なことだと思うけど。

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タグ: 風景 京都
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