SSブログ

あぶり餅・・・かざりや [甘味その他]

さて本日は「かざりや」の方です。
現実的に、お店の写真は各お店で「あぶり餅」を食べた写真は食べながら向こう側を撮影したので、写真は入れ替えたのです。

DSC01747.jpg

DSC01755.jpg

今回は、両方ともお店に座敷ではなかった。
外光の方が美味しそうに撮れるしね。

DSC01757.jpg

DSC01759.jpg

両方ともそれらしい店構えが実にいい。
この「かざりや」のお店は屋根の所のお飾りが「鍾馗さん」でなく「おたふくさん」なのがいい。

DSC02368.jpg
↑「おたふく」の屋根飾り

お餅を焼いているおばちゃんとお話ししていて、屋根のお飾りが「おたふくさんがいいですね」というと喜ばれた。

DSC02371.jpg
↑奥から上を見るとありました

鍾馗さんの話は、次のようなものがある。
文化文政期(1804〜30年)の文献の中で、つぎのような話がある。
三条の薬屋が屋根に大きな鬼瓦を取り付けたところ、向かいの家の女房がそれを見て寝込んでしまった。取り外してくれと頼んだが断られ、対抗策として、鬼に勝つ鍾馗さんを瓦屋に作らせて屋根に乗せたところ、女房の病気が全快した。
これが庶民の間で広まっていったそうだ。

DSC02344.jpg

もうひとつは、京の街にはお寺が多い。お寺はその霊力や魔除けの鬼瓦で悪鬼などを跳ね返してしまうので、はね返された鬼が一般の家に入って来てしまう。そこで、コワモテの鍾馗さんを屋根に乗せ、鬼から守っていただこうと、京の街では家の屋根に乗せるのが流行っていったのだそうです。

DSC02345.jpg

「かざりや」の方は、鬼に対し鍾馗さんという武で対抗したのに、それと違って平和というか「和」的な「おたふく」さんの和の力で包み込むという方法で対応している。
お向かいの「一和」と比べ「かざりや」の方が一枚上手なのかも。
そういう風に思えるのですよ。(笑)
そういうとおばちゃんは、置くの屋根にもあると教えてくださった。
言ってみるものですね。

DSC02358.jpg

この「おたふく」の屋根飾りって珍しいですよ。

DSC02363.jpg

あぶり餅の話しでもう一つ。あぶり餅で使われる竹串は今宮神社に奉納された斎串(いぐし)であり、今宮神社で毎年4月の第2日曜に行われるやすらい祭の鬼の持つ花傘の下に入ると御利益があるのをたとえとし、食べることで病気・厄除けの御利益があるとされ、親しまれている。
そんなご利益もあるようですよ。

明日は、お土産の包みについてです。

和菓子

和菓子

  • 作者: 中村肇
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/01/22
  • メディア: 単行本


↑京男の和菓子本が新装版になりました。初版を出版した2013年1月26日時の記事新装版が出版した2018年1月19日の記事をご覧ください。
(色のかわっている部分をクリックすると表示されます)

Twitter→@kyo_otoko
タグ:京都 甘味
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。