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化粧のりがよろしいな・・・地蔵盆 [行事]

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夏の行事の最後が地蔵盆。
あっちの町内、こっちの町内でお地蔵さんをおまつりしていた。
最近、子供がすくのうなってきて、いてはるのは元子供ばっかり。
地蔵菩薩の本来のご縁日は24日だけど、どうしても大人の都合で土日にするところが多い。

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この日は、お地蔵さんを洗い清めて新しい前垂れを着せ、化粧をして飾り付ける。
お地蔵さんは、中近世以降子供の守り神として信仰されるようになった。
広く知られた伝説によれば、地蔵菩薩が、親より先に亡くなった子供たち(親より先に死ぬのは不孝といわれている)が賽の河原で苦しんでいるのを救う。
そういえば妹が中学の時亡くなったのですが、その時、火葬場には親はいけないという決まりになっていた。だから私が行ったのを憶えている。

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↑渋谷街道沿いの永田町の地蔵堂なんです。でも政治家はいません。

「賽(さい)の河原の石積み」というのは、やってもやってもやり遂げられない事を、際限なく続けるという苦しみ、悲しさ、空しさをいったもの。
この世とあの世の境に「賽の河原」があって、そこは石ばかりがゴロゴロしている川です。(行ったことがないのでようわかりません)
死んでも回向(えこう)※1もしてもらえないので、仏の世界に行けない子供たちが、みずからが何か功徳(くどく)※2を積んで仏の国に行こうと考えた。
考えてやったことというのは、石を積んで「仏塔」を建てようとするのですが、石が丸くて中々積み上げられない。
やっと少し積み上げると、そこに大鬼が出てきて、折角のものを壊してしまうというのです。子供は仕方なくまた泣きながら、石を積み始めるのですが、また鬼が出てくる・・・。
その繰り返しの苦しみから、地蔵菩薩が出て来て助けてくれるというのです。
この地蔵信仰は考えてみると、子供を死なせた切ない親の子供に詫びる思いから出ているものでしょう。
虐待の事件の子供たちもやっぱり賽の河原で石積みするんだろうか。
だとしたら切ないな・・・。
お地蔵さん、なんとかしてあげてくださいね。
お願いします。
※1 回向/自己が行なった修行や造塔・布施などの善行の結果を、自己や他者の成仏や利益(りやく)などのために差し向けること。
※2 功徳/現世・来世に幸福をもたらすもとになる善行

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ちなみに地蔵菩薩は釈迦の入滅後、56億7000万年後(!)に弥勒菩薩が出現するまでの間、現世に仏が不在となってしまうため、その間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)を輪廻する衆生を救う菩薩さんなんです。だから仲良くしておいた方がいいだろうな。

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町内によっては、地蔵盆当日の朝に「数珠回し」を行う。
町内の子供が、直径2〜3メートルの大きな数珠を囲んで座り、僧侶の読経にあわせて順々に回すというものである。
こんな行事を通じて、子供たちに教えていたんだろうな。
最近は、そういう宗教的なことはダメという人も多い。
単なる子供祭とするところも多いそうです。
こういう行事は無形の文化財だと思うんだけどな。
町内の大人で子供や老人を見守って行く方がコスト的に安くつくと思うんだけどな。

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↑お供えのお料理がすばらしい

昔の地蔵盆は、野外で映画大会があったり(化け猫の映画が怖かった)、福引で「ふごおろし」という福引担当の家の向かいの家から渡したロープにつるし紐で手繰り寄せた。その後、その品を紐で1階へ下ろして渡すものなんです。
おやつは蒸し芋だったな。
最近の子供で蒸し芋をおやつといったら、どんな顔をするだろう。
「繊維質があって、お通じもようなって、ビタミンCがいっぱいで美容やダイエットにぴったり」といわんとあかんかも。

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↑こういうお供え料理も次世代に伝えてほしいですね

この地蔵盆が終わったら夏休みも終り。
そろそろ宿題をしなくては・・・と思うやるせない時期なんですわ。

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これも祇園祭・・・花笠巡行 [行事]

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祇園祭は、1ヶ月続きます。
7月1日の吉符入りから始まり、31日の疫神社夏越祭まであります。
山鉾巡行だって昔は、二回行われていたそうです。
都の人々はよほど疫病や天変地異とかが怖かったんだろうな。
いまは、どうでしょう・・・。
現代人は、少々たくさん人が亡くなったり、天変地異やむごい事件が起こってもあまり感じていない。
その方がよほど怖いことだと思う。

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さて、本日の写真は、24日の朝、法事があり、さっと行ってから自宅で服を着替え、大阪へ行く。
高島屋によって手土産を買ってから阪急電車で大阪へ行く予定。
四条方面行きのバスに乗っていると運転手さんの無線で
「・・・祭が木屋町を通っている」というのがかすかに聞こえた。
そうか「花笠巡行」なんだ!
バスを四条大橋のところで降り、河原町の方に歩いて行くと行列が見えた。
「ラッキー!」行列です。

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暑い中小さな子供たちが着飾って歩いていました。
花傘巡行は、傘鉾や馬長稚児、児武者らが石段下を出発し、四条通などを練り歩く。
八坂神社に到着後(午後零時ごろ)、舞踊の奉納を行うのだそうです。

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↑この背負っている袋状のものは母衣(ほろ)というもの。
背面からの流れ矢を防ぐ役割を果たすのと色で敵味方を区別するのに使われたものです。
本陣と前線部隊の間を行き来する使番に着用が許された。
エリートの印なんです。

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ほんのすれ違い状態だったからあまりしっかり撮っていませんが、珍しいのでご紹介しました。

↓宮川町のきれいどころが乗ったのもあります。真昼の白塗はなんだかすごかった。


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ここは、四条寺町の四条御旅所。神輿が3基おさまっている。
この神輿が午後5時頃から四条御旅所を出発。

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市中を巡り、三条御供社で祭典後、神輿に明かりを入れ、
午後9時ごろから11時ごろまでに八坂神社に還幸する。
夜だから見たことがないのですが。

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なんて言っている間にもう7月も終りですね。
京都はお盆のシーズンになっていきます。

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方相氏さんにインタビュー [行事]

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京 男:方相氏さん、一年ぶりですね。
方相氏:まいど。
京 男:また節分ですね。
方相氏:京男ハン、節分って4回あるのを知ったハル?
京 男:4回?

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方相氏:立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分と昔は言うてた。
そやけど、いちいちこんな行事に呼ばれたらかなわんので、年1回と天の神さんに頼んだんですワ。旧年最後の日やね。だから一年の最終的な厄を祓う。
豆をまきまっしゃろ。あれは「まめに働く」という語呂から喜ばれたんやね。
最近の日本は「まめに働く」ということが少のうなってきた。ちょっと問題や。仕事の鬼の方がまだいいかも。
京 男:アンタさんかて、4回を1回にしたんと違いますか。
方相氏:面目ない・・・。豆まきって鞍馬の毘沙門天さんが大豆で鬼の目を打てを命じハッタのが始まりみたい。鬼の目を打つから「魔(マ)目(メ)」「魔(マ)を滅(メ)する」というらしい。
なんで、枡(ます)に豆を入れるかというと米や酒などを計量することから公明正大な神の力を象徴するんでっせ。

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京 男:鬼ってなんですねん?
方相氏:鬼の一番の巣窟はあんたら人間やね。言いまっしゃろ「渡る世間は鬼ばかり」なんちゃって。人間は状況が変われば神にも鬼にもなる。善や悪もや。仏教でいうたら「縁(条件)」によって、鬼にも仏にもなる。
わかりにくいけど、鬼でも本来は神なんやね。単純に二元論では片づかへん。
かくいう私も元鬼だし、いまはこうやって追儺式(ついなしき)の主役をやってます。
いまの世の中はどうも鬼的なエネルギーが多いな。祓わんといかんね。バランスがとても悪うなってきている。
鬼的なエネルギーも必要なんやけどな。だから完全に鬼にとどめをさすのでなくて、お祓いして本来の場所に帰ってもらうというのが追儺式の主旨やね。

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京 男:なるほどな。ところで方相氏ハンは、なんで四ツ目なん?私も四ツ目やけどね(眼鏡をかけている)。
方相氏:四方に目を配るからやね。
京 男:それやったら前だけじゃ後ろが見えないじゃないですか。
方相氏:下の二つは読書用。上二つは遠いところ用なんや。う〜そだぴょょ〜ん〜。四方に配置したらちょっと異様やろ。
京 男:いまでも充分異様やし。ちょっと古いんと違うかな。私なら四方と天地で合計6つ目。両足に魚の目で合計8つ目ねっ!
方相氏:わては、ヤツメウナギか〜!でも前向きに検討させてもらいます。
京 男:なでなで(頭を撫でている)
方相氏:そろそろ夜の用意せなあかんので、この辺で失礼します。
京 男:おきばりやす。
方相氏:おおきに。

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◆付録:鬼が嫌うもの
桃の弓、葦の矢、鰯の匂い(京男もちょっと苦手かも)、豆類、柊の葉っぱ、遺伝子組み換え大豆、笑い、大声、鐘の音、笑顔、暖かい家庭、札びらのビンタ、検察、写真週刊誌、自由、三ヶ月以上の約束手形、清水の次郎長(鬼より怖い)、地獄の事業仕分けやリストラ
タグ:京都 節分
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伏見稲荷大社の火焚祭・・・炎編 [行事]

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昨日の続き。
炎があがるとドンドン火焚き串をいれていきます。
これが見ていて重労働なのがわかります。

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高くあげないとカッコ悪い。
万歳のカッコの姿がきれいでないとね。

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同じように修験道系の護摩炊きと比べるとお作法が違うのがよくわかります。
修験道の方と炎の上がり方が違うように思う。
修験道は、心なしか炎が強くでているかも。
火をつける前の儀式も違う。
結界を念入りに張らはるのが修験道方式。

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↑1本200円か・・・一束100本やし・・・

それに比べると神道系の火焚祭は優しい感じがします。
雅な感じがする。
都会的な感じかな。
神楽舞とか大祓詞(おおはらえのことば)とか。
炎と舞がとてもいい。

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この大祓詞は、前段と後段にわかれる。
前段は、大祓に参集した皇族・百官に対して「祝詞をよく聞け」という内容。
後段では、そのような祓を行うと、罪・穢れがどのように消滅するかが語られる。
でも不思議に思っているのは、前段と後段の間にあるであろう肝心な呪文がないのです。
般若心経をご存じですか?
般若心経は、呪文部分が「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶」なんです。
簡単にいえばこの呪文部分を唱えたらそれでいい。
大祓詞には、この呪文部分が抜けている。
この点がとても不思議に思っているのです。
このことは江戸時代から議論されているんやそうです。

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目の前で焚かれていて、見ている方も輻射熱がすごい。
顔がとても熱い。
カメラも熱くなっていた。
ちょっと心配になるぐらい。

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↑京阪電車の伏見稲荷駅、朱の色が特徴。神社の駅らしいでしょ。

時々、鮮やかな色になっている写真があると思います。
デジカメのLUMIX LX3のファームウェアアップデートした新機能のハイダイナミックモードでとった写真です。モノクロの写真もそうです。
アスペクト比1:1はまだ試してないな。
確かにホワイトバランスの性能がよくなっている。
下手に自分で調整するよりもいいくらい。

So-netの容量の関係で「京男雑記帳2」を作っております。
※「京男雑記帳2」へは、この文字列をクリックすると移動します
タグ:京都 社寺 行事
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伏見稲荷大社の火焚祭 [行事]

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11月は、京都市内の神社で日は違いますがお火焚祭があります。
おそらく伏見稲荷大社の火焚祭は、一番早い方じゃないやろか。
今年は、8日が日曜日だったから行くのがちょっと億劫だった。
天気がいいし、人が多いだろうな。

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でも京女と双子がバスケットの試合を観に行くというので私も外出。
歩いて行こうかと思ったけど、ちょっと時間が無理なので京阪行く。

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↑お水が入っています

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↑昔話に出てくるような木の葛籠

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↑もちろん放水用のホースもあります

「お火焚き」は、京都で当たり前の行事。
町内で、氏神さんでお火焚きをする。
おさがりで、焼いたおミカンとスルメ、お火焚き饅頭や柚子おこしが配られる。
実は、あれが嫌いやった。
お火焚き饅頭のカスカスした皮が結構嫌いだった。
表面の宝珠マークもなんかね・・・。
神さんにいいところ吸われた残りかすみたいだと思っていたのかも。
仏壇のお供えもそうや。線香臭いおまんとかいややった。

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↑これは、種火が入っています。この火を使います。

焼いたおミカンとスルメ、お火焚き饅頭や柚子おこしが同じ袋にはいっているのもいややった。匂いが移るし。匂いに敏感な子だった。
お火焚きの残り火で焼いたおミカンを食べたら風邪をひかへんといわれてもね・・・。
元々あまり風邪をひいたことがないし。
アレルギーだったのか、皮膚科だけはよういったけど。

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↑種火から竹の松明(?)で火を点火しやはります

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↑最初は白い煙がもうもうとたちます。風向きがこちらでなくてよかった。

このお火焚きは、もともと新嘗祭(にいなめさい、にいなめのまつり、しんじょうさい)が由来らしい。11月23日に天皇が五穀の新穀を天神地祇(てんじんちぎ)※に勧め、また、自らもこれを食して、その年の収穫を感謝する祭儀。
※天神地祇/天津神(あまつかみ)・国津神(くにつかみ)のこと。「つ」は「の」の意味。つまり天の神、国の神。

さて、伏見稲荷大社の場合は、最後におミカンとかを入れたりしません。
本殿の儀がまずあります。この写真を撮っているとお火焚きが行われる斎場で場所が確保できないので仕方なくパス。

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↑火が出てきました

田植えの時、来ていただいた神様を山に炎とともに帰っていただくのが火焚祭。
その時に、全国から寄せられた願い事を書いた火焚き串を焚くのが火焚神事。
明日に続く。

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