カンガエトキマッサ [京ことば]
これは「考えておきます」の意味。京都で活躍している営業マンなら生でこの言葉を聞いた人も多いと思います。この言葉を聞いて勘違いする他の地域出身者も多いのでは。何回かそのお店や会社に通ってやっと責任者に面談でき、説明をしっかりした時、「カンガエトキマッサ」となる場合があります。そこで他の地域出身の営業マンは「では、いつまでに?」と言ってしまうでしょう。これは意味を解釈していないことになります。
この「カンガエトキマッサ」という言葉の意味は、はっきりとした拒否・拒絶の表現。「だめですよ」ということ。京都では、あからさまに断るのを避けていう。「ケッコナ(結構な)お話ヤと思いますけど……、カンガエトキマッサ」となるのです。
他のバリエーションに「マタニシテンカ」「カエリニ(帰りに)ヨットクレヤス」という表現もあります。
そんな場合、京都人なら「ヘェ、オオキニ。またヨロシオタノモウシマス」と言って早々に立ち去るというのが普通です。
他の地域出身の人は、このあたりの呼吸がよくわからないでしょう。このフレーズを聞いたら、「貴重なお時間頂戴しまして、ありがとうございました。またお伺いします」と早々にその場を立ち去るのがベストです。「では、いつ返事を聞きにきたらいいでしょう?」なんて言わないこと。若い営業マンは多いでしょうね。上司にも「考える、と先方は言っています」などと報告する。で次にその相手さんに行って担当の人に「どうでした?」と聞くと、「そやからカンガエトキマッサと言ったやろ!」と言われる。
京都人は、自分の地方中心に考えて、他の地域のことを考えないところがある。またわざとそうしているフシがある。いい意味で解釈すれば、相手さんを傷つけたくないということでしょう。
京都で商売をするというのは難しいですね。マーケティングで「餅菓子屋さんが多くある地域は新規参入しにくい」という言葉があります。京都はそれに該当します。
ただ、京都も最近変化してきて、一概にそうとも言えませんが。
そうなんですか~・・・。
拒否・拒絶の意味なんだ~・・・。 わかってないと、ほんと営業マンは辛いね。
by (2005-09-03 09:47)