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大きな三門やね [社寺]

知恩院の三門は大きいですね
知恩院の正式な寺号は、「華頂山知恩教院大谷寺」という長いもの。
この三門、元和7年(1621年)の建立(これは、平成の大修理で同年の墨書が発見されて確認されています)。
日本の三大門(法隆寺南大門、東福寺三門、知恩院三門)のひとつ。

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●三門は空門・無相門・無願門の三境地を経て仏国土に至る門、
三解脱門(さんげだつもん)を表すとされる。
・空とは、一切を空と悟ること。空ってエネルギーのことかな・・・。
・無相とは、人間の言葉をはなれ、心でおしはかることのできないことをいう。
・無願とは、事象に介入したり思い入れを強くすると苦しみとなってしまうので、思い入れを捨てる必要があることをいう。

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●貪(とん)・瞋(しん)・痴(ち)の三煩を解脱する境界の門
貪は必要以上に求める心。近代哲学的には自我に近いかな。
瞋は、我(自分)に背くことがあれば必ず怒るような心。
痴(癡)は、別名愚痴、我癡、または無明。万の事物の理にくらき心。
なんかお心あたりがありまっしゃろ。

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●声聞(しょうもん)・縁覚(えんがく)・菩薩(ぼさつ)の三乗が通る門
声聞は仏教では、「教えを聴聞する者」の意味。
縁覚とは、師なくして独自に悟りを開いた人の意味。
菩薩とは、仏教において、成仏(死ぬことと違いまっせ)を求める(つまり如来に成ろうとする)修行者のこと。

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三門には扉を設けないものがあるが、これは一切衆生が仏門に入る事を拒まない仏の大慈悲心を表しています。

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この石は、三門の北側、黒門への登り口にあります。
石柵で囲まれています。
真ん中にあるベタッとしたのが瓜生石(うりゅうせき、かしょうせき)。

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誰も植えたおぼえもないのにこの石から瓜のつるが伸び、花が咲いて、瓜があおあおと実ったという説と、八坂神社の牛頭天王が瓜生山に降臨し、後再びこの石に来現し一夜のうちに瓜が生え実ったという説とが伝えられています。

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なんで瓜なんやろね。西瓜では、ちょっと神々しくないか。胡瓜では迫力ないし。不思議やね。

※付録
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↑十六夜(既望、いざよい)
昨晩(24日夜)、出張から帰りのタクシーで家に、向かう時、十六夜の月が観えていた。
あせって家にはいり、ベランダから撮影。
風がつよく雲がすぐに覆ってしまいゆっくり撮れなかった。
十五夜にくらべて月が出るのが50分遅く、ためらい(いざよい)ながら上がるためにそう呼ばれたそうです。
「既望」は既に望、すなわち満月が終わったという意味からそう呼ばれる十六夜の異名なんです。

Twitter→@kyo_otoko
タグ:京都 社寺
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はまひるがお

知恩院の三門は素晴らしいですね。南禅寺のも立派ですし、石川五右衛門が絶景かなと言ったとかで(これはフィクション!)有名ですが、こちらのは一回り大きくて圧倒されますね。
なお、10月には団十郎の歌舞伎が奉納されるそうですね。
by はまひるがお (2010-09-24 22:38) 

京男

>はまひるがおさん、こんばんは。
ここは、修理が終わったからとてもきれいなんです。
堂々とした作りがすごいですね。
東福寺も立派だけど、ここは階段をうまく使っていますね。
歌舞伎の奉納ですか。いいですね。
by 京男 (2010-09-25 22:01) 

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