沖の石 [和菓子]
↑京都鶴屋鶴壽庵「沖の石」
今日の記事は生菓子のタイトルから記事にしてみました。
この「沖の石」というのは、なんだかわからなかった。
わからないのは私だけかも・・・調べてみました。
『小倉百人一首』の092番、二条院讃岐の歌がある。
こんな歌です。
「わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の」上の句
「人こそ知らね 乾くまもなし 」
この二条院讃岐という女性は、いつも振られ続けていたのかな・・・。
いろいろ仕事をしたあとで出家しやはったらしい。
現代語訳
「私の袖は、引き潮でも海の中にいる岩のようです。
誰も知らないけれど、涙に濡れて乾く暇もないのですから」
昔の人は、袖で涙を拭いていたようです。あれだけ重ね着をしていてもハンカチやタオルは持っていなかったようです。きっと袖がコペコペテカテラだったかも。
↑京都鶴屋鶴壽庵「沖の石」
彼女は、この歌がきっかけで渾名が「沖の石の讃岐」と呼ばれたらしい。
彼女は、平家の栄華と衰退を見てきたんでしょうね。
↑葛、こしあん
生菓子を食べながらこれぐらいの蘊蓄を言えるといいのでしょうね。
和菓子に教えられました。
和菓子のデザイン、袖についた涙と鼻水、白粉なんかで汚れた雰囲気かな・・・(笑)
Twitter→@kyo_otoko
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