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節分だった・・・ [風景・和菓子]

2日、いろんな社寺で節分会があるのを完全に忘れていた。
「しまった、しまった、しまくらちよこや〜」
まあ、写真は、過去に結構撮っているからいいといえばいいんやけど・・・。

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↑吉田神社の追儺式に登場の方相氏(ほうそうし)、いちおう鬼と闘う側。

今年行事に行った写真の代わりに「節分」って何かを書いておきます。
現時点での自分の考え方もね。

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「節分」という場合、普通「立春」のことをいいますね。
本当は、「立春・立夏・立秋・立冬」の4回あります。
これは、二十四節気(にじゅうしせっき)に基づいています。
二十四節気は、中国の戦国時代の頃に太陰暦による季節のズレを正し、季節を春夏秋冬の4等区分にするために考案された区分手法の1つで、1年を12の「中気」と12の「節気」に分類し、それらに季節を表す名前がつけられているのです。
まあ、中国からの輸入の考え方。
その本場中国では、なぜか「春節」で、今年は2月19日が元旦になる。

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↑吉田神社追儺式

簡単に解釈すると「節分=立春」は、冬と春の季節の分かれ目の日。
他の立夏・立秋・立冬と違って、地球上の天地の気が不安定になる日なのかもしれない。
その不安定な時に、邪気のつけいるスキができてしまう。
邪気とは、わかりやすく具現化すると「鬼」ということになる。
3日が節分で、2日がその前の混沌とした気の状態になる。
だから、邪気(鬼)が嫌うもので対抗するのが節分会。

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鬼の姿は、頭に角(普通は2本)で長髪、口に歯科医なら要矯正的な牙、服はノーパンだと捕まるので、大阪のおばちゃんのような虎の革のパンツをはいている。ひょっとして阪神ファンなのかも・・・。
頭の角が丑(牛)を表現、虎の革は寅(虎)を表現。これは方角を表す。つまり「丑寅」の方向。家相でいう「丑寅の方角」、つまり邪気は丑寅の方角から来る。これはいまでも家を建てる時に注意する点です。玄関が気門(丑寅の方向=北東=鬼門)を向いていたらいけないとかいいます。
京都御苑の建物も鬼門の方角は凹ませてあり、申(さる)がまつられている。
桃太郎の話で、猿(申)と雉(酉)がいるのは、鬼に対応させるためらしい。
そやけど・・・艮(うしとら)の反対方向なら申と未なんだけどなぁ・・・。
でも桃太郎で羊を連れて鬼退治では、ちょっと間抜けか。
※神棚やお札のベスト方向ってしっていますから?答えは、西北に置いて南向きが良いのです。ついでに仏壇は、基本的には西に置き東に向ける。または東に置き西を向けるのが良いのです。

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↑京都鶴屋鶴壽庵「厄払い」

●邪気(鬼)が嫌うもの
1.音
邪気が嫌う音というのがある。羽子板の音・でんでん太鼓・弓を弾く音・鏑矢・笑い声。家族団らんで笑い声の絶えない家は福が来るでしょうね。家族がいない人はとりあえず楽しそうな会話の録音でも流しておきましょう。泥棒避けににもなります。
桃の木でつくった弓と葦の矢。この弓矢は実用性はまったくないけど、邪気には有効。
中国の春節の時、爆竹を鳴らすもの邪気を祓うためだと思います。左義長の時、竹の骨組みを作って燃やしますよね。竹が燃えて弾ける音も結構怖い。
柊の葉というものあります。柊のない地方ではユズリハのところもあります。あれはもやすとパチパチと大きな音を立てるからだと思います。
2.匂い
鰯の頭を表に置く(これはカラス対策上よくないかも)、家で鰯を焼いてみる(我が家なら長男が家に入ってこなくなる。長男が鬼というのでなく生臭いのが嫌いという理由。私もちょっと辛い)。ニンニクとオリーブオイルを炒める(吸血鬼以外はだめか)。ブルーチーズやドリアン(これも好みがあるか)。
3.形
大豆、形にパワーがあるそうです。黄金比なのかも。ならコロッケも有りかも。
小豆なんてものいいですよ。善哉善哉というじゃないですか。
4.清水の次郎長を連れて来る
曰く「鬼より怖い」

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●恵方巻
最近、ロールサンドが恵方巻として売っていた。竹輪やキュウリでもいいと思うけどな・・・。場合によっては大根や人参でも。とりあえず無意味な行為。
チョコレートの巻物・・・きっと鼻血がでるだろうな。しかも太る。

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↑白月餅、きなこあん
豆をいれる枡の形に大豆餡というのがとてもいい。

●福と鬼のいる所
はっきりいって、個々人の心の奥底に両者は存在する。
心の奥底では、福も鬼も区別がない。ただエネルギーが存在するだけ。
エネルギーを表出させるのは、各々の顕在意識。つまり心の働きによる。

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↑塩芳軒「おかめまんじゅう」
お店の近くの大報恩寺(だいほうおんじ)のおかめの物語に因んだものでしょうね。

心は、自分以外との縁や環境によって、奥深く存在するエネルギーを噴出させる。
それが「福」であり「鬼」なのです。
本来、奥深く、または宇宙には、善や悪など存在しない。
人間がいるから存在するのです。
そらが「実相」というもの。

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↑上用、黒こしあん

いい「縁」が欲しいと思うなら、まず自分がいい「縁」的な生き方、考え方をしなければならないのです。
生身の肉体をもってそれをするのは、かなり難しい。
でも努力するのが、人間本来の生き方なんだろうな。

キーワードは、「エゴ(我欲)」ということになる。
「エゴ(我欲)」を生きている以上無くすことはできないと思う。
でも「いま自分は、エゴ(我欲)で行動している。考えている」と気付くことはできるかもしれない。

豆巻きの行事で、壇上から下にいる人に向かって豆を撒きますよね。下にいるとすごく腹が立つんだけど、それは自分の中の邪気やろか・・・。

以上が2015年立春の朝、考えたことでした。

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Twitter→@kyo_otoko
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