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蒸し寿司&すけろく [食]

風景が続き、いささか地味なので、食べものを登場させます。
珍しく京女とお寿司屋さんにいきました。
これは結構珍しいこと。
彼女と行く場合、だいたいうどん、エスニック系が圧倒的に多い。
それが寿司ですよ!
変わったなぁ〜

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乙羽すし地図

夜二人で食事をするという日だった。
でもあまりお腹が空いてない。
いつもならヤク&イェティあたりになるのにね。
うどんもこの日は私がいやだった。

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なら蒸し寿司をとなり、京極の「乙羽すし」にする。
ここは、昔から京極にある。
寒うなると店頭の蒸し器の湯気が目印。

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↑すけろく

この蒸し器でお寿司を蒸している訳じゃないかもね。
京女は「蒸し寿司」、私は「すけろく」。

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↑蒸し寿司

「すけろく」って、ご存知ですか?
歌舞伎の「助六」から来ている。
内容は、稲荷寿司と海苔巻きを折り詰めた寿司のことを「助六」という。
これは助六の愛人・揚巻の名が稲荷の「油揚」と「巻寿司」に通じることを洒落た命名。
最近、京男は、この組み合わせが妙に好きなんです。
きっとこれから寿司屋にいくだろうけど、これを追いかけようと思っています。

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「蒸し寿司」は、京都独特なもしれません。
ちらし寿司を蒸すのです。
京都でいま、蒸し寿司というと寿司飯、穴子、干瓢、椎茸、グリーンピースが乗り蒸し器にいれて、熱々を食べる冬用の寿司。
京都の昔の家庭では、ばら寿司をちょく作った。
ばら寿司は、ちらし寿司とは違います。
生ものが載らないのです。京都は新鮮な魚は皆無だったからです。
寿司飯にジャコ、干瓢と椎茸を甘く炊いたものをこまかく切り混ぜ、金糸玉子をふりかけた程度のおのです。季節によっては木の芽なんかも乗せた。まあ、湯葉や高野豆腐が入る場合もあるかな。その程度です。
それが次の日に残るわけです。
それを蒸し器で蒸してパサツイタ状態をウエットにして食べるのです。
ほんとは粗末なものなんですよ。
子供の時はちょっといやだった。

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ほんとうは、蒸し寿司にする寿司飯は、酢を弱くしておかないといけないのです。
でないと「ツン」とする。
普通の家庭でそんなことを配慮するわけがない。

いまでこそこうやってちょっと高級っぽく食べるわけですが、それが京都の昔です。
京都でお客様が来た時に出前を頼むお寿司も「すけろく」に箱寿司が着く程度でしたね。
にぎり寿司なんて結構最近の話しですよ。
だから京都にきて、にぎり寿司なんて食べることないですよ。
京都らしい「すけろく」的な京寿司を食べた方がいいかも。

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こういう時のおつゆ(お吸い物)は、だいたいこんな感じです。
底に鱧が沈んでいます。
この鱧だって出汁をとるぐらいで、食べない場合が結構ありました。
京女は、食べないのです。好みもあるでしょうけど。

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京都の昔ってそんな感じなんですよ。

Twitter→@kyo_otoko
タグ:京都
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