雁の寺 [社寺]
相国寺に行った時の写真が残っていたので紹介。
ここは、臨済宗相国寺派の大本山です。
京都五山の第二位の寺院。京都五山?京都市内のお寺の順位ではないようです。臨済宗チェーンの二番目みたいなことかな?まあ、室町幕府が決めはったことのようです。だから現代にはあまり当てはまらないかも。
京都五山/南禅寺(別格)、天龍寺(第一位)、相国寺(第二位)、建仁寺(第三位)、東福寺(第四位)、万寿寺(第五位)。万寿寺は東福寺の側にひっそりとあります。非公開なんです。
↑孤峯庵
相国寺の西の入り口?から境内に入りました。
入ってすぐに「雁の寺」孤峯庵という塔頭があります。
恥ずかしながら「雁の寺」というのがわかりませんでした。高校ぐらいに習ったから名前はわかります。でも水上勉という作家の名前もわかります。でもそれだけ。読んだことも映画を観たこともない。調べたらドロドロ系の話やね。それは興味ないかも。でもその小説は第45回直木賞受賞作品らしい。私は、賞を取ったから読むという趣味はないです。
相国寺は、仕事で行ったことがあります。
40年ぐらい前になると思う。
管長の老師に、書を書いてもらうためでした。
この相国寺の奥で自給自足のような生活をされておられた。
その建物の入り口でどうやって奥に声をかけないといけないのです。
受付に可愛い秘書さんとかいないのです。
呼び鈴もインターフォンもない。
「たのもう!」「どーれ」の世界だった。
今なら、大丈夫だけど、あの時は、あまり声がでなかった。
老師の部屋に通られるとスター・ウォーズのヨーダのような老人が座っていた。
無駄な会話がないのです。
老師が座ったまま、机の上の布巾の下から抹茶茶碗を出し、抹茶を出してくださった。ポットからお湯を注ぎ、茶筅で二、三回混ぜると綺麗に薄茶になっていた。あれには驚いた。その時点で負けでしたね。
向こうの部屋から「チン」という音。電子レンジの音でした。
小僧さんが阿闍梨餅を持ってきた。
阿闍梨餅をちょっとだけ温めた状態になっていた。
そうなんだ、阿闍梨餅はちょっと温めると美味しいのだ!
まったく無駄な動きがなかった。お喋りも。
良い経験でした。
それがこのお寺の思い出です。
後年、滋賀県の永源寺の管長に会いに行った。
管長がニコニコしながら部屋に入りながら「昨日は、祇園で飲みすぎた・・・」と陽気にいいながらも、目はするどかった。
あれもあれも思い出です。
そんなことを思い出しておりました。
↑京男の和菓子本が新装版になりました。初版を出版した2013年1月26日時の記事と新装版が出版した2018年1月19日の記事をご覧ください。
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