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ジュンサイナ [京ことば]

「あいつはジュンサイナやっちゃな」というような使い方をする。意味は、「いいかげんな」とか「口からでまかせな」というようなマイナスの意味。

ジュンサイとは蓴菜のこと。お澄ましに入れたり、酢の物にする。京都でジュンサイは、洛北深泥ケ池(みどろがいけ)の名産。この水性植物睡蓮花の多年草で、ぬるりとしていて、なかなか箸にかからないところから転じて、不得要領=どっちつかずの類義語として用い、再転して現在の意味になった。
いまは、あんまり使わへん言葉やね。他人の機嫌を見計らいうまく調子を合わせる人をジュンサイモンといいます。
ほめ言葉としても使う場合がある。「オウチの花子ハン、きれいにならハッて。ジュンサイヤシ、エーお嫁さんにならハリマッセ」

最近の女性は、ジュンサイという表現にあてはまらへんかも知れへんね。
あえて言えば「オクラ」かな。表面は角張っていて(ダイエットしすぎ?)中身はネバネバ。
「えっ!悪口言うたはる」と言われそうやけど、そんなことあらへんよ。
京女さんを見ているとそのネバネバが効くんよ。そやから……これがジュンサイヤツ的表現やね。

オヤカマッサンでした。


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お月さん幾つ [京ことば]

お月さん いくつ 十三 七つ まだ としゃ 若い あの子を 生んで この子を 生んで だーれに まかしょ おまんに まかしょ おまんは どこにいた 油屋へ お使いに 油屋の かどで すーべって こけて 油一升 こーぼした

お月さん幾つ 十三七つ ななより着せて 油買いに 酢買いに 油やのかどで 油一升こぼした その油どうした 鳩がねぶって候 その鳩どうした あっちの山へ ばたばた こっちの山へ ばたばた 

お月さんいくつ 十三七つ なな織り着せて おまんはどこいた 油買いに 酢買いに 油屋のかどで すーべって ころんで 油一升こぼした その油どうした 犬がねぶって候 その犬どうした 太鼓に張って候 その太鼓どうした あんまりたたいて破れて候 その破れどうした 紙屑屋に売って候 その銭どうした おまん(饅頭)こ(買)うて食べた おまん食いの親父

これは、京のわらべ唄です。京ことばの雰囲気がよく出ています。内容がとてもシュールな感じやね。頭に描いてみてください。
昨晩、お月さんきれいやったね。本当はチャンとした観月祭に行きたかったけど、人ごみが億劫やったんでキャンセルしてしまいました。

写真は、十三夜近辺の写真。


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カンガエトキマッサ [京ことば]

これは「考えておきます」の意味。京都で活躍している営業マンなら生でこの言葉を聞いた人も多いと思います。この言葉を聞いて勘違いする他の地域出身者も多いのでは。何回かそのお店や会社に通ってやっと責任者に面談でき、説明をしっかりした時、「カンガエトキマッサ」となる場合があります。そこで他の地域出身の営業マンは「では、いつまでに?」と言ってしまうでしょう。これは意味を解釈していないことになります。
この「カンガエトキマッサ」という言葉の意味は、はっきりとした拒否・拒絶の表現。「だめですよ」ということ。京都では、あからさまに断るのを避けていう。「ケッコナ(結構な)お話ヤと思いますけど……、カンガエトキマッサ」となるのです。

他のバリエーションに「マタニシテンカ」「カエリニ(帰りに)ヨットクレヤス」という表現もあります。
そんな場合、京都人なら「ヘェ、オオキニ。またヨロシオタノモウシマス」と言って早々に立ち去るというのが普通です。

他の地域出身の人は、このあたりの呼吸がよくわからないでしょう。このフレーズを聞いたら、「貴重なお時間頂戴しまして、ありがとうございました。またお伺いします」と早々にその場を立ち去るのがベストです。「では、いつ返事を聞きにきたらいいでしょう?」なんて言わないこと。若い営業マンは多いでしょうね。上司にも「考える、と先方は言っています」などと報告する。で次にその相手さんに行って担当の人に「どうでした?」と聞くと、「そやからカンガエトキマッサと言ったやろ!」と言われる。

京都人は、自分の地方中心に考えて、他の地域のことを考えないところがある。またわざとそうしているフシがある。いい意味で解釈すれば、相手さんを傷つけたくないということでしょう。
京都で商売をするというのは難しいですね。マーケティングで「餅菓子屋さんが多くある地域は新規参入しにくい」という言葉があります。京都はそれに該当します。
ただ、京都も最近変化してきて、一概にそうとも言えませんが。


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ヨロシ オアガリヤス [京ことば]

もしあなたが京都以外の人で京都人の家でお昼をごちそうになったとします。料理を前にあなたはきっと「いただきます」というと思います。その時、その家の人が「ヨロシ オアガリヤス」といわれるでしょう。意味は「どうぞ、おあがりください」です。京都人の場合なら「いただきます」のかわりに「ゴッツォ、ヨバレますワ」となります。それと食後に「ごちそうさまでした」といいますね。その時「ヨロシ オアガリヤス」と言われます。この場合は、「お粗末さまでした」という意味になります。京都人の場合は、「オーキニ、ゴッツォーハンドシた」その家の人が「ヨロシ オアガリヤス」となります。「ヨロシオアガリ」と略す場合もあります。その家のお風呂に入った時も「ヨロシオアガリ」となります。


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ウチ [京ことば]

わたしのこと。「ウチの若いころは、ここからでもヨー大文字さんの火ーが見えたんエ」というように使う。現在は女性だけが用いる言い方かもしれへんね。

「自分の子」の意味では、「ウチの子ども」の「ウ」にアクセントをおく言い方になる。この場合は、男女ともに使う。

「おうちかて」のおうち(お宅)とは別の言葉。

「おうちはどうお考えたはりますか?」という言い方もあります。この場合は、あまり親しくないけど顔見知りという人に使うかも。相手の名前がうろ覚え状態ではとても便利な言葉ですね。
大阪に行って「自分どっから来たん?」と聞かれて「?」となったことがあります。この言い方は京都人をウロウロさせる。
京都人同士なら「おウチどっからきゃはったん」となるからです。
他の地方の人からすると、「家がどこからきた?」と首をかしげる。
こんな細かいニュアンスになると地方差というのを感じますね。


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