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あぶり餅・・・かざりや [甘味その他]

さて本日は「かざりや」の方です。
現実的に、お店の写真は各お店で「あぶり餅」を食べた写真は食べながら向こう側を撮影したので、写真は入れ替えたのです。

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今回は、両方ともお店に座敷ではなかった。
外光の方が美味しそうに撮れるしね。

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両方ともそれらしい店構えが実にいい。
この「かざりや」のお店は屋根の所のお飾りが「鍾馗さん」でなく「おたふくさん」なのがいい。

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↑「おたふく」の屋根飾り

お餅を焼いているおばちゃんとお話ししていて、屋根のお飾りが「おたふくさんがいいですね」というと喜ばれた。

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↑奥から上を見るとありました

鍾馗さんの話は、次のようなものがある。
文化文政期(1804〜30年)の文献の中で、つぎのような話がある。
三条の薬屋が屋根に大きな鬼瓦を取り付けたところ、向かいの家の女房がそれを見て寝込んでしまった。取り外してくれと頼んだが断られ、対抗策として、鬼に勝つ鍾馗さんを瓦屋に作らせて屋根に乗せたところ、女房の病気が全快した。
これが庶民の間で広まっていったそうだ。

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もうひとつは、京の街にはお寺が多い。お寺はその霊力や魔除けの鬼瓦で悪鬼などを跳ね返してしまうので、はね返された鬼が一般の家に入って来てしまう。そこで、コワモテの鍾馗さんを屋根に乗せ、鬼から守っていただこうと、京の街では家の屋根に乗せるのが流行っていったのだそうです。

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「かざりや」の方は、鬼に対し鍾馗さんという武で対抗したのに、それと違って平和というか「和」的な「おたふく」さんの和の力で包み込むという方法で対応している。
お向かいの「一和」と比べ「かざりや」の方が一枚上手なのかも。
そういう風に思えるのですよ。(笑)
そういうとおばちゃんは、置くの屋根にもあると教えてくださった。
言ってみるものですね。

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この「おたふく」の屋根飾りって珍しいですよ。

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あぶり餅の話しでもう一つ。あぶり餅で使われる竹串は今宮神社に奉納された斎串(いぐし)であり、今宮神社で毎年4月の第2日曜に行われるやすらい祭の鬼の持つ花傘の下に入ると御利益があるのをたとえとし、食べることで病気・厄除けの御利益があるとされ、親しまれている。
そんなご利益もあるようですよ。

明日は、お土産の包みについてです。

和菓子

和菓子

  • 作者: 中村肇
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/01/22
  • メディア: 単行本


↑京男の和菓子本が新装版になりました。初版を出版した2013年1月26日時の記事新装版が出版した2018年1月19日の記事をご覧ください。
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あぶり餅・・・一和 [甘味その他]

今宮神社といえば・・・あぶり餅ですね。
最近は、修学旅行生が食べに来ていたり、行列ができていたりします。
まあ、普通の日にいけば、それほど行列は出来ていないけど、土日祝日は多いかも。

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お店が向かい同士で2軒あります。
「一和」と「かざりや」の2軒です。
出てくる「あぶり餅」は同じようなものです。

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↑鍾馗さんが鎮座されている

今回、日が違うのですが両方行ってみました。
この「あぶり餅」、平安時代ぐらいからあるそうなんです。なら日本最古の甘味処ということになるのかも。

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本日の「一和」には、昔からある井戸があったりします。行った時にみせてもらったらいいかも。
2軒あるお店でどうやってお店を決めているのだろう?
車で行くと無料駐車場があるのです。お店の名前が書いてある所にとめると、そちらの店になることが多いかも。
車でいくとどうしてもそうなる。ゆっくり「あぶり餅」を食べて、満足して神社に行かないで帰る人も多いようです。

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↑右の札?が伝票らしい

「一和」と「かざりや」で味はどうか?
今回、比べてみました。
この「あぶり餅」は、指ぐらいの大きさの餅を竹串に刺し、きな粉をまぶし、炭火で焼き、白味噌でつくったタレをつけ、できあがり。シンプルなものなんです。

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違いは白味噌かな?
「一和」が本田味噌本店。
「かざりや」が石野味噌らしいです。
今回食べ比べをして、私は「かざりや」の方が好きかも。

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それから味とは関係ないけど、屋根の鍾馗さんかおたふくさんかの差がある。
このことについては、明日の記事にします。

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↑小さい時の団子はこんな風にして売っていました。これは醤油味だったけど、味は、白味噌味でした。京都人は白味噌が好きなんですよ。

私が小さい時、熊野神社の屋台ができる日があった。その時、みたらし団子の屋台があった。その団子がこのような形状でした。形状がこれで味があぶり餅の白味噌味だった。子供のことですから1本2本とかっていた、それを竹をちぎり取って渡してくれていた。それが忘れられない。「あぶり餅」を食べて、「同じや」と思ったものです。

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本日の「一和」の歴史は、1000年!らしい。
明日の「かざりや」の方は、たった400年らしい。
すごくないですか。

明日は「かざりや」を紹介。

和菓子

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今宮神社7・・・紫野大将軍社 [社寺]

さて、本来の目的の北の大将軍です。
これを探しに今宮神社にきたのです。
「紫野」とは、京都市北区の南部の地名。

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大将軍神、もともとは平安京を守護するための方位神。
本来神社で祀る神ではなかったと思う。
神道でなく陰陽道で方位の吉凶を司る八将神(はっしょうじん)の一。魔王天王とも呼ばれる大鬼神。仏教での本地は他化自在天。

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↑紫野大将軍社、牛頭天王、八大王子

大将軍は牛頭天王の息子とされ、スサノオと同一視された。(ただし後に、牛頭天王はスサノオと習合した) でないと日本の国産の神様との関連がうまくいかない。神社として認められるために習合したのです。

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↑宝船における大将軍社の印

京都では、桓武天皇が平安京遷都の直後、大将軍を祭神とする4つの大将軍神社を四方に置いた。
・東: 左京区岡崎
・西: 上京区紙屋川
・北: 北区大徳寺門前
・南: 所在不明

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ただし、現在の所在は以下のとおり。これらは現在ではスサノオを祭神としている。
・東: 左京区の岡崎神社と、東山区の東三条大将軍神社。
・西: 上京区の大将軍八神社。
・北: 北区の今宮神社摂社疫神社と、西賀茂大将軍神社。
・南: 伏見区の藤森神社境内。
またこれらとは別に、祇園社(八坂神社)も大将軍を祭っている。また、北区には大将軍という地名が残っている。 この地名では「たいしょうぐん」という濁音でない名前になっている。

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↑疫社朱印も手に入れました

不思議なのは、北と南が磐長姫命(いわながひめ)なのが不思議といえば不思議。
それと方位云々といいながら、京の都に対し、東西南北に配置されてないように思います。なにか理由がある?

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↑疫社朱印、朱印帳なんて持ってなかったのでペラでもらいました。

方位神としての目的は、疫病対応ですね。
昔の人にとり、病気の原因は、霊的なもの、恨みのエネルギー、憑依などの目に見えないものがだと思われていた。今回の流行った新型コロナだって結局目に見えないもので、それに対し右往左往していただけなのかも。医学だってウイルスという生物なのか生物以外の存在なのがよく分かっていないように見えます。

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↑この御札を家に玄関あたりに貼ると疫病が来た時「この家は蘇民将来さんの子孫なんだ。手を出したらあかのや」と神さんに守ってもらうという御札。家系偽装やね。こんなの外人さんに渡したら、入れ墨にするかも・・・。

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↑「蘇民将来子孫也」の説明書

だから疫社で「蘇民将来子孫也」と偽装して疫病を騙す作戦をしたりする。
いろいろやるけど、結局新型コロナを解決できない。人間のつくった神仏では限界があるのかも。

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↑やすらい人形(ひとがた)

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↑あけると住所氏名を書くようになっています。自分で書くとその人の厄が人形にうつるのでしょう。それを社でお祓いしてもらうのでしょう。成功すると朱がピンクになる・・・はないか。

本来の京都的にいえば、新型コロナ神社をつくって、新型コロナウイルスを神様の仲間入りしてもらい。お参りするというのがいいかも。平安神宮の主祭神を新型コロナ神にして京都市民がこぞってお参りしたらいいのかも。
世界中の善男善女がお参りに押しかけ、京都市は儲かるかも・・・。

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今宮神社6・・・宝船資料補助 [社寺]

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まだ宝船の資料補助が続きます。
最初は、宗像社です。説明は、神社のホームページから引用させていただきます。

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↑宗像社/多紀理姫命(たきりひめのみこと)
     湍津姫命(たぎつひめのみこと)
     市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)

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元禄7年(1694)頃建立。楼門の東側、東門との間に、多紀理姫命、湍津姫命、市杵島姫命を祀る宗像社がある。
素盞鳴尊の十握剣(とつかのつるぎ)から生まれた宗像三女神です。

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↑宝船で使う宗像社の印

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↑鯰(なまず)の台石
宗像社の社壇の側面の台石に長さ60㎝程の鯰の彫り物がある。この社は俗に「弁天さん」と呼ばれ、鯰は神の使者として彫られたものと云われています。
宗像社の三女神が弁天さんというのが不思議。「弁財天」から「財」を取った状態なのね。(笑)弁財天なら白蛇なんだけど、鯰なんですか・・・。
まあ、かわいいということで許しましょう。

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↑八幡宮/応神天皇、比売大神、神功皇后

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↑宝船で使う八幡宮の印

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八幡宮ですが、八社の中にもあります。その社は、小さいので祭神を誉田別命(ほんだわけのみこと)としておきました。
大きい項目の八幡宮は、祭神を応神天皇、比売大神、神功皇后としました。
よく分からないのです・・・。

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↑日吉社/大山咋神、大物主神

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↑宝船で使う日吉社の印

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日吉社といえば、滋賀県大津市にある日吉大社(ひよしたいしゃ)です。
神のお使いが神猿(まさる)なんです。
そういえば、近所の新日吉神宮があるな。

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今宮神社5・・・宝船資料補助 [社寺]

今回、今宮神社の宝船で随分手間がかかりました。
新しい問題が出てくる度に対応しています。
記事を見る人にとりどうでもいいような問題ですけど・・・。

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↑八社/向かって右から、大国社、事代主命社、住吉社、八幡社、熱田社、香取社、鏡作社、諏訪社

結局、自分が納得しないといけないのです。
その為に神社へ、三度も行きました。
行く度に、新しいことが生じています。
そうだ!現時点で、「お玉」の「玉の輿」で写真を撮ってないのが判明。「玉の輿」なんて私にとりどうでもいい話なので無視しております。

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↑宝船における八社の印

さて、資料として一番時間がかかったのが「八社」なんです。
地味な写真ですが並べて置きます。
向かって右からになっています。
だからどうなの?といわれそうな記事です。

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↑大国社/大国主神(おおくにぬしのかみ)国津神、日本国を創った神

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↑事代主命社/事代主神(ことしろぬしのかみ)交渉事(国譲り)

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↑住吉社/底筒男命(そこつつのおのみこと)
中筒男命 (なかつつのおのみこと)
表筒男命 (うわつつのおのみこと)
禊祓・産業・貿易・外交

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↑八幡社/誉田別命(ほんだわけのみこと)武運の神

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↑熱田社/草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)三種の神器の剣

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↑香取社/経津主神(フツヌシ)武道分野

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↑鏡鏡作社/天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかりのみこと)
      鏡作部、三種の神器の鏡

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↑諏訪社/建御名方富命(たけみなかたとみのみこと)狩猟、漁業を守護

なぜ、こんな地味で手間のかかることをしているかというと、宝船の絵が昨日の記事で出て来たのですが、宝船の絵でどれだけの神々がおられるのが知りたかったのです。
まあ、趣味の問題なんです。
できるだけすべて書き出してみたかった。
あの宝船の絵の凄さが体験して見たかったのです。
今回感じたのは、神々のお名前がややこしい。『古事記』と『日本書紀』で記述が違うのです。神々の関係もややこしいしね。

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